「むむむむ…、ていッ!






渾身の一撃をお見舞いした。











片思いは













?何してんの?」
「う、ビアンキ…!
「スマホ片手に…誰か気になるヤツでも……ディーノ?」
「わー!!み、見ないでよ!!バカ!
「え、なになに?『一緒にご飯いこーよ!』?
 あんた、意外と攻めるのね」
「む〜〜…」










だって、あいつ、鈍感なんだもん!
これくらいしないと…

はっ!もしかして…









むむむ〜…
「今度はなに?」
「もしかしてもう彼女いるとか!?」
「はぁ?ディーノに限って…ないない!」
「じゃあなんで…」
「なんか馬鹿そうだし、恋愛とか興味ないのかもね
えーーー!!!!









ビアンキの意見を聞いて、私は机に突っ伏した。








「もー無理だ…」
「長期戦覚悟だね」
「無理だー」
「じゃあご飯じゃなくてデートでも誘っちゃえば?映画とか」
「そっか!えーっと…『ご飯じゃなくて…映画に行こう』っと…」
「あ、ちょ!
「え?送ったけど」
「あー…まだディーノから返事も来てないのに送ってウザイって思われたらどーすんの!?
あぁああああぁ!!
「馬鹿…」








私はそのまま撃沈して、午後の授業も上の空だった。



あー、失敗したなぁ
ウザイって思われてるよねー
だって返事全然来ないし
見てないわけないもん…(「既読」って付いてるし)
もうやだぁ〜










もうやだぁぁああぁああ!!!
、煩い。帰るよ」
やだぁああぁぁあ!!!
「え?帰んないの?
「いや、帰るけどぉぉぉおおお!!
「もー、ほっといたらまた返事来るって」
「こなかったら?」
…脈なし
「ふぇ…」
「わー!泣くな泣くな!!」








だって…だって…








「てかあんた、ディーノと話したことあんの?」
「ちょっとだけ」
「それでなんで好きなの?」
「うーん…見た目?」
はぁ!?
「あんまり話したこともないし、話したいなーと思って…」
「メールは?」
「続いてる…はず」
「じゃあ返事来るよ。待ってな」
いーーー!!ってなる!!」
「はいはい、じゃあケーキでも食べに行こう」









ビアンキに腕を引っ張られながら学校の門をくぐったそのとき、
ブーっという重低音がカバンの中で響いた。
私はその正体がスマホだと気づき、手に取った。










きたぁああぁぁぁああぁ!!!
「はぁ…煩い」













時々











『オレはどっちでもいいから日程決まったら教えてー』








…何この返事…!!















2015/07/26