虹の代理戦争 4日目…3:00







La Traviata  75







「リボーンチーム ヴェルデチーム マーモンチームは
 それぞれ違う場所にいるな、
 それぞれの炎を感じる。幻覚ではない、本物のね…
 僕らも3手に別れよう。皆殺しにして構わない。
 僕とイエーガー君はリボーン君に話がある。
 そして…君は、チェッカーフェイスとの話に必要だ」












目が覚めた私は並盛の公園にいた。
宙に浮く球体の中で、身動きが制限されている。
私の中に、リアルタイムで起こっている戦いの全てが入ってきていた。
ザンザス、スクアーロ、白蘭がやられた。バジルも…

でも涙は流さないと心に決めていた。
これが運命を見届ける者の定めならば、見届けようではないか。










「チェッカーフェイス…私は、貴方には負けない…!」
『そうね…でも、彼は哀れな人なの…』
あ、貴女は…!








※   ※   ※








コンコンッ








私の入るガラス玉を誰かがノックした。










お前は…!
「さて、そろそろそこから出してあげよう、…」
「チェカーフェイス…!」
「君にも透えていると思うが、そろそろバミューダ君が沢田綱吉君に負ける頃だ」
「…」
「あぁ、君にはこの気配リングを付けてもらおう。ちょっとしたサプライズをしたいんでね」









彼に渡されるがままにはめた気配リング。
彼の後に続く。










「チェッカーフェイス…」
「どうしたんだい?」
「私は貴方の思い通りにはならない」
「…」
「戦いが終われば、私も終わる」
「…そうならないように、今から私の出番なんだよ、リディアの娘よ












※   ※   ※








「彼を責めてはいかんよ
 尾道は本当に何も知らぬのだ」
「あららっ これは…いらっしゃっていたのですか?
 チェッカーフェイス様!!」
チェッカーフェイスがここに!?
「どうやら君たちはバミューダ君にアルコバレーノとおしゃぶりのひみつについて
 色々と悪い噂を吹き込まれているようだな」







チェッカーフェイスは面を取った。








「この顔に見覚えが…あるだろう?」
か、川平のおじさん!!
「これもいくつかある私の仮の姿にすぎないがね。
 トゥリニセッテのための」
「一体どういうことなんだ!?」
「それは人にものを聞く態度ではないな。私への殺気が充満しているぞ、諸君。
 もっとも私を倒そうなど、考え方の根本を間違っているのだがな」










チェッカーフェイスが軽く呼吸をした。
ブアッと辺りが炎に包まれた。









「ざっと君の炎の週十倍だ、沢田綱吉君。
 私にとっては呼吸をする程度だよ。」
「あり得ねぇ力だ!!」
「君たちと私では規格が違うのだよ、科学的に生物としてね」
!?
「貴様は宇宙人だとでも言うのか!?」
「むしろ生粋の地球人だよ。
 そして我が種族で現在生きているのは、私とユニ、そしてだけだ」










私は草むらから姿を現した。
目の前には、驚いた顔をしたツナ、リボーン、他のアルコバレーノがいた。








「ツナ…」
さん!?大丈夫ですか!?
「うん…」

「今まで君たちが何を見聞きしたかは知らないが、これから私が話すことが唯一の真実だ」










チェッカーフェイスは深呼吸をし、口を開いた。









「トゥリニセッテとは…地球上の生命力のバランスを補正し、
 正しい進化に向け、清明を育むための装置だった…」










2016/05/08