ツナのX BURNERがトリカブトを包んだ。










La Traviata  44








凄まじい悲鳴とともにトリカブトが飛んでいく。
それをキャッチした桔梗が私を連れて飛んでいく。







は、なして!!
、少し大人しくしてください」
「うッ…」




ガ、ガンマ!!お姉さまが!!
姫、もう追いつけません!!
お姉さまーーーッ!!!







空にユニの叫び声が響いた。




日本の某ホテル。
私は、気がつくとベッドに寝かされていた。







「起きた?♪」
!?
「そんなに驚かないでよ♪
 マシマロ、食べる?」
白蘭…!
「君、うなされてたけど…悪い夢でも見た?」
「ッ…」
デイモン・スペード
!!
「君を死に追いやった男の名前だ」
何故…!!
「何故って…
 この耳で聞いたもの。
 パラレルワールドの君から」
なっ…







ベッドの端に腰掛け、クイッと私の顎を持ち上げる白蘭。
抵抗しようにも何故か身体が動かなかった。








「君もユニみたいに操り人形にしたいんだけど、そうすると時計が力を発揮しない」
その時計にそんな力なんてない!
「いいや、あるね。
 その時計はね、一種のスイッチなんだよ。
 チョイスのときにも言っただろう?
 君がその時計に晴の炎を注入するんだ。
 霧じゃだめだよ。
 200年前の君の属性の炎だ。
 すると個別だったトゥリニセッテの融合が始まる。
 力が一つになるんだ。
 個別では力が分散されるが、融合することによって真の力を発揮する…」
「…」
「君はいわば大切な最後の鍵なんだよ…
 ボンゴレの母であり、ボンゴレ一世の最愛の女…
!?








次の瞬間、白蘭は私のキスをしてきた。
無理矢理口を開けさせられ、何かを飲まされた。
段々、視界が歪んでくる。







「びゃく…ら…」
大丈夫♪
 劇薬でも量を調節すれば魂は壊れないんだよ♪」








※   ※   ※









を奪われるとは…想定外だったな」
「リボーン!どうするんだよ!!
「白蘭さんもさんは殺さないと思う。
 必要な存在だからね」
で、でも…!


「大丈夫。
 お姉さまは無事です」
「ユニ!」
「でも深い闇の中で迷っています。
 出口を見つけられずに…」
「どういう…」
「白蘭に心を壊されかけたのでしょう。
 お姉さまはそれに耐えるために心を閉ざしてしまった」






ユニの言葉に全員が耳を傾けた。







「お姉さまはトゥリニセッテの礎を築いた方です。
 200年前、初代ボンゴレと共に…」
ユニ!?
「お姉さまにはお姉さまの時間があります。
 ボンゴレ特有の縦の時間軸…その中で今、彷徨っているのです」













お姉さま…

そう遠くで、ユニの声が聞こえたような気がした。



そして私は…闇の奥へと落ちていった。















2014/02/06