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REBORNスクアーロ夢A


「こら、スク!起きて!」
「なんだぁ…」
「今日、買い物行くって約束したでしょ!車、出してよ」


バサーっと彼のシーツを剥ぎ取った。
上半身裸で寝てるからいつもドキっとするけど、それも一瞬。
そのシーツを床に捨てると、私はそのままドレッサーの前に腰掛けた。
スクアーロは目を擦りながら時計を見る。


「まだ8時じゃねーかぁ!!」
「なによ。昨日言ったじゃない。ほら、早く着替えてー」
「む”…」
「怒っても無駄よー。ルッスにスクは今日非番ねって伝えてるし。
 あ!黒の服止めてよ。そこにジャケットかけてるからそれ着てね」


寝ぼけてるスクを扱うのは簡単。
大声も出さないし、言うことも素直に聞いてくれる。
今日は久々のデートなんだから、ちゃんと張り切ってもらわないと!


「準備出来たぁ?」
「あぁ…おい、車のキーどこだ?」
「えっと…カウンターの上」
「車、回してくるから前で待っとけぇ」
「はーい」


スクは頼りになる。
声デカイし、ガサツだし、ちょっと顔つき怖いけど。
でも私には優しいし、約束は守ってくれる。
そんな彼と付き合ってもう3年は経つ。
今日はそんな3年目の記念日だ。


「ねぇ、スク。今日、なんの日か覚えてる?」
「今日?さぁな」
「もう!10月10日!」
「黙れぇ。運転の邪魔だ」


そんなスクをサングラス越しに見ながら私は頬を膨らませた。
その数十分後、スクは急に車を止めた。


「もう着いたの?」
「まだだぁ。ちょっと待ってろ」


バタンとドアを閉め、何処かに行くスクアーロ。
彼の背中を少し見て、私は目を閉じた。
ちょっとくらい記念日でも覚えてて欲しかったっていうのが本音。

数分後、彼が戻ってきた。


「ほら」
「な、なにこれ」
「見りゃ分かんだろ。薔薇だ、薔薇」
「それは分かるよ。何で?」
「お前も、黙ってりゃあ良かったのによぉ」
「覚えてたの?」
「それ持って機嫌直せぇ」
「うん!」


それだけ言うと、私はスクの頬に軽くキスをした。
彼はちょっと驚いたようだけど、すぐにサングラスをかけて車を出した。

やっぱりスクは怖い顔してるけど、
私は大好きだ。






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