REBORNディーノ夢@
「ねぇディーノ。どっか連れてって」
「は?なんだよ、いきなり」
「いーじゃん。暇なんだもん」
イタリアのローマ。
私たちは所謂観光、とかではなくとある仕事で来ていた。
それは、新しい武器の調達。
といっても、武器は技術屋が持ってくるからそのお披露目パーティに出席しにきた。
「夕方には会場に行かないとダメだからな。今日は大人しくしとけ」
「いーじゃーん!ジェラート食べに行こうよ。ローマ久しぶりなんだし」
「ダメ」
「ったく…ケチ!」
私はそれだけ言うと、バッグに財布やらキーやらを詰め始めた。
それを見ていたディーノは私のカバンをひったくった。
「あっ!」
「大人しくしとけって」
「私の!」
それだけ言うと、ディーノは私の唇に軽くキスをした。
いつもそうだ。
私を黙らそうとするとキスしてくる。
ディーノは分かってるんだ。
私がキスされると大人しくなること。
「あと2時間もすりゃ出かけるんだ。それまでゆっくりしとこうぜ、姫さん」
「もう。その呼び方止めてよ」
「なんで?」
「バカにされてるみたい」
彼は軽く溜息を付くと、またキスしてきた。
ついばむような優しいキスに私は目を閉じた。
「バカになんてしてねーよ」
「…へなちょこのくせに」
その言葉に苦笑いすると、そのまま私の頭を撫でた。
20歳を過ぎた頃から急に大人っぽくなった彼。
いかにもボスって感じの風格も出てきた。
でも…
「ねぇ、ディーノ」
「ん?」
「社会の窓、全開」
「あ”ッ!///」
私から見れば、いつまでもへなちょこでおバカなディーノなのだ。