今日も暑かった。









White Verde
-ホワイト・ヴェルデ-











あっついで、しかし!!
「真子…」
もーう、我慢できへんわ!!
「真子…少し…」
「なんでな!?気温が36度もあるねん!!そこんとこ現世と一緒じゃなくてえぇやろ!?」
黙らんか、真子!!暑苦しい!!
「…す、すんません…」









特別隊隊舎の執務室の奥に20畳ほど和室がある。
そこは隊長が仮眠したり、休憩したりする場所だ。
そこで特別隊隊長と五番隊隊長がダラーンと寝転んでいた。









「クーラーないんかぁー?」
「そんなもの、ないわ…」
「ほな、氷枕…」
「もう溶けてもうた。意味がない…」
「じゃあ水の中に…」
「川にでも行ってこい…」
…あっ!!!
「なんだ、煩い…」
プール行こうや、!!
「…は?なんだ、ぷーる…とは?」
「めーっちゃ涼しいねん!
 水浴びするところや!!行くで、現世に!!」
…はぁ!?










私は真子に引っ張られながら現世へと下りた。








「どれにするかのぉ…やっぱビキニか!
 いや…他のやつに見られるのもなぁ…ちょ、。これとこれ、試着してみ?」
「は!?」
「あそこの箱で着るねん。来たら俺を呼ぶんやで?」
え?あ、ちょ!!









なぜか私は肌の露出度が高い下着のような物を着せられていた。
真子曰く「水着」というものらしいが、着慣れないもののため、中々時間がかかる。

ー?着たぁ?」

という声が外から聞こえる。








「こ、こんなに…肌が…」
、入んで!
「わ、ちょっ!!









狭い箱の中に二人、できるだけ真子から離れようと壁に張り付いた。







「…」
「な、なに…?」
「…やっぱ止めよか。服着ろ。帰んで」
「…はぁ!?
「さっさとしーや」








唖然としている私を箱に残したまま、真子は振り向きもせず、ドアを閉めた。
“使用中”のプレートをカタカタを揺らしながら。


尸魂界を出て一時間後、私たちはまた同じ場所に座っていた。









「…何しに行ったんだ?」
「何がや?」
「余計暑い思いをしただけではないか」
「…いや、あれは刺激が強すぎるわ」
「は?」
「…」
わっ!










畳に押し倒された私は、真っ直ぐに真子の顔を見つめた。









「何、急に…」
「俺が間違ってたわ」
「は?」
の水着姿を晒すなんて…
 他の男がの身体を見るなんて…俺は耐えられへん!!
はぁ!?何を言っているんだ、そなたは…」
「そんなん、服着てても男が二度見するが服なんか脱いだら…
 何度見するねん!?って感じやろ?
 だからプールはやめ!
 で、俺が独り占めすることにしてん♪
「…は?ちょ…!真子、手!!








すっと手が肌に触れたかと思うと、スルスルっと服を脱がせていく。
段々日が落ちてきたと言えども、まだまだ外は明るい。
時折、外の廊下を隊士が歩く影が見える。

そんな中、真子はジタバタもがく私を押さえつけ、口を塞いだ。








んんッ…!!
「しっ!聞こえるやろ」
ッ!
「まぁ、暑さもマシなったし…
 これやったら一緒に風呂でも入ろな、
「しんっ!!」
「大声出したら、あの世話好きな副官入ってくるやろ。」









こうして、結局私たちはプールにも行かず、部屋でゴロゴロしていただけだった。
私としては、こういう日があってもいいと思う。
真子と一緒にいれるだけで幸せだと感じられるから。












「なぁ、、今度は海にしよや」
「どーせまた行かないんだろう?」
「今度は誰もおらんビーチに行くから、大丈夫や。
 それに…」
「ん?」
「あの白と緑のビキニめっちゃ似合ってたし、俺だけが見るんやったらえぇねん」
「ふふふ…なんだ、その理由は」










2013/09/04